ざまあみろ

数ヶ月ぶりに会う君は、

やっぱりまた、待ちきれないような笑顔で僕を待っていた。

会いたかったんだよって顔をしながら、

「会いたかったんだよ」って言われたら、

考える間もなく、ほっとしてしまう。

ふたりでいることが当たり前で、

心地よくて、ふたりして何もかも放り出して、

ただ一緒の布団で映画を見たり、

答えのない問題について考えたりしてた。

そんな毎日がふと怖くなって、

僕は彼から逃げ出した。

あれからまだ３年。

まだ３年だけど、

ずいぶんキミは変わったみたい。

僕の知らない場所、僕の知らない人と、

一緒に暮らしているんでしょ。

僕は仕事に追われ、時間に追われ、

ゴールのないレースを全力でただ走っているような、

そしてふと走り疲れて、歩きながらあたりを見回すと、

誰もいなくなっているような、

そしてふと切なくなって、でも涙も出ないような、

そんな日々を送っているの。

そんな顔で僕の顔を見ないでよ。

好きだよって言わないでよ。

馬鹿みたい。

気乗りはしなかったけど、

もしかしたら楽しいかなって思って、

終電を逃したけれど、

バーで知らない客と楽しそうに話すキミを見て、

ああ、僕は３年前と何も変わっちゃいない、

変わっちゃいないんだと思い知ったよ。

次の瞬間には、もう店を出て、

タクシーに乗っていた。

窓の外を見ながら、

（ざまあみろ）

そう思っている自分、そう思いたい自分が、

悲しくて笑える。

ねぇ。

３年間を投げ出して、

追いかけてきてはくれないよね？

愛燦々

最近、何かのきっかけでふと思い出して、

美空ひばりの「愛燦々」をよく聞いている。

「雨、散々とこの身に降って、

わずかばかりの運の悪さを、恨んだりして」

今、仕事が上手くできなくて、

とても忙しく、辛い。

そんな自分にこの歌詞がジンと響く。

色んなことがくだらなく思えて、

でもどうせみんなくだらないんだから、

ま、くだらないなりにやってみるかって思ったり、

そしてそんな風に少し救われている自分に、

やはり自分はこんな風に人を救う、

歌や、お芝居や、映画や、

そんなものに携わりたいと、

またふつふつと欲求がわいてくる。

明日の朝までに２つの仕事を終わらせないといけない、

日曜の午後３時。

4/30

今朝は5時に起きるはずだった。
5時に起きて、部屋の片付けとタスク管理をして、
9時には眼科に行き、10時からは美容室という計画。

で、実際の起床時間は9時15分。
シャワーを浴びて、引っ越し以来ぶりに布団を干し、シーツを洗濯機にかけ、
コンビニでおにぎりとカフェラテを買って美容室へ。

髪を切ってくれるのはいつものKさん。
ツーブロックにしてもらったけど、あんまり分からないかな。
そしてなんだかピョンピョンしている気がする。
それにしてもKさんは、どんな話題にも対応してくれる、
幅の広さはいつも尊敬する。
今日話したことと言えば、肉フェス、釣りの話、銛で魚をとる話、
頭から窓ガラスにつっこんだ同級生の話・・・。

美容院の次は、眼科へ。
コンタクトをすると右目がくもるという症状を解消したかった。
が、ろくに話を聞いてもらえていないのに、
「コンタクトのアレルギーです」と即答されてなんとなく不信感。
追加で症状を伝えると「それがこの病気の特徴です。」と返されて、
なお不信感。もしかしたら合理的で正しい回答なのかも。
だとしたら、僕が求めていたのは、色んな選択肢があるなかで、
最善な処置をしますという、思考の経路を示してもらえることだったのかも。

それから家に戻って片付け。
ベッドと窓の隙間にあったデロンギの場所を変えて、ベッドを窓に寄せたら、
ぐっと部屋が広くなった。もう少しこの家に住んでみようかという気になった。

そうこうしているうちに14時30分頃、職場のWさんから電話。
渋谷で16時からMTGの予定だったが、前の予定が早く終わりそうとのこと。

慌てて支度をして、出かける。
電車のなかで、メールをチェックをすると、
上司が、僕が中心で回しているプロジェクトをフォローするメールを、
関係各所に飛ばしていた。
あまりいい気持ちじゃない。僕が上手くプロジェクトを回せていないことを、
露呈されてしまったようで、恥ずかしい。
もっと気を遣ってくれたらいいのに、と思いながら、
上司が抱える責任と忙しさを思うと、
フォローしてくれただけありがたいと思わなくてはいけない。

WさんとのMTG。なんとなく開発できる風にMTGに関わることができた。
ポイントはこのMTGが新鮮なうちに、タスクを消化すること。
ただそうなると確実にGWがつぶれる。

そう思いながら家に帰ってくると、
なんだか気持ちが重い。
ずっと多忙だった1月、2月、3月、4月・・・そして、
ゴールデンウィークもなくなってしまうのか。

自分の働き方を変えなくてはいけない。
優先順位の付け方、そして仕事の断り方を、
身につけなくてはいけない。

僕は今、どこに向かっている？